法的根拠と見解の詳細

1「投資助言・代理業」とは、金融商法取引法(以下、金商法)第28条第3項第1号で定義される、「第2条第8項第11号に掲げる行為」を指します。(別紙1参照)

2 「第2条第8項第11号に掲げる行為」のうち、以下の項目は対象から除外されます。

「文書」(新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもので、不特定多数の者により随時に購入可能なものを除く。) (別紙1参照)

3 本件商品は、「その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもので、不特定多数の者により随時に購入可能なもの」にあたり、「文書」(法第2条第8項第11号)に該当します。

4 「文書」に該当する否かの判断にあたっては、金融庁の「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針 平成30年4月」(以下、監督指針)を参酌すべきと考えます。(別紙2参照)

(1)上記監督指針によれば、投資助言・代理業の登録を要する「行為」は、以下の場合が対象となります。

①不特定多数の者を対象として、不特定多数の者が随時に購入可能な方法で販売をしていないこと

②会員登録等を行わないと投資情報等を購入・利用できない(単発での購入・利用を受け付けない)ような販売方法を選択していること

③誰でも、いつでも自由にコンピュータソフトウェアの投資分析アルゴリズム・その他機能等から判断して、当該ソフトウェアを購入できる状態にないこと

④当該ソフトウェアの利用に当たり、販売業者等から継続的に投資情報等に係るデータ・その他サポート等の提供を受ける必要があること

⑤不特定多数の者を対象にする場合でも、インターネット等の情報通信技術を利用することにより個別・相対性の高い投資情報等を提供する場合や、会員登録等を行わないと投資情報等を購入・利用できない(単発での購入・利用を受け付けない)ような場合。

(2)本件商品について

ア 本件商品は、不特定多数の者を対象として、不特定多数の者が随時に購入可能な方法で販売をしているため、上記①③には該当しません。

イ 本件商品は、注文及び購入の際に、事前に会員登録を必要としない販売形式であるため、上記②⑤には該当しません。

ウ 本件商品は、インターネット上の申込ページより注文を受けて販売する形態であり、誰でも、いつでも自由にコンピュータソフトウェアの投資分析アルゴリズム・その他機能等から判断して、当該ソフトウェアを購入できる状態にあるため、上記③には該当しません。

エ 本件商品は、ソフトウェアの利用に当たり、販売業者等から継続的に投資情報等に係るデータ・その他サポート等の提供を受ける必要がない売り切りの販売形式であるため、上記④には該当しません。

オ 本件商品は、投資情報の提供ではなく、一般的な分析方法を提供し、過去に考えられたロジックを示唆するものであるため、個別・相対性の高い投資情報等を提供する場合にはあたらず、上記⑤には該当しません。

(3)結論

本件商品は監督指針の投資助言・代理業の登録を要する「行為」にあたらず、法第2条第8項第11号における適用除外行為に該当するため、投資助言・代理業の登録は必要ないと思慮します

別紙1

金商法(抜粋)
第二条
第八項
この法律において「金融商品取引業」とは、次に掲げる行為(その内容等を勘案し、投資者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定めるもの及び銀行、優先出資法第二条第一項に規定する協同組織金融機関(以下「協同組織金融機関」という。)その他政令で定める金融機関が行う第十二号、第十四号、第十五号又は第二十八条第八項各号に掲げるものを除く。)のいずれかを業として行うことをいう。

第十一号
当事者の一方が相手方に対して次に掲げるものに関し、口頭、文書(新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもので、不特定多数の者により随時に購入可能なものを除く。)その他の方法により助言を行うことを約し、相手方がそれに対し報酬を支払うことを約する契約(以下「投資顧問契約」という。)を締結し、当該投資顧問契約に基づき、助言を行うこと

第二十八条
第三項
この章において「投資助言・代理業」とは、金融商品取引業のうち、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいう。

第一号
第二条第八項第十一号に掲げる行為

別紙2

金融庁「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針 平成30年4月」

VII. 監督上の評価項目と諸手続(投資助言・代理業)
VII-3 諸手続(投資助言・代理業)
VII-3-1 登録

(2)登録の要否の判断に当たっての留意点
②投資助言・代理業に該当しない行為

イ. 不特定多数の者を対象として、不特定多数の者が随時に購入可能な方法により、有価証券の価値等又は金融商品の価値等の分析に基づく投資判断(以下「投資情報等」という。)を提供する行為

例えば、以下aからcまでに掲げる方法により、投資情報等の提供を行う者については、投資助言・代理業の登録を要しない。

ただし、例えば、不特定多数の者を対象にする場合でも、インターネット等の情報通信技術を利用することにより個別・相対性の高い投資情報等を提供する場合や、会員登録等を行わないと投資情報等を購入・利用できない(単発での購入・利用を受け付けない)ような場合には登録が必要となることに十分に留意するものとする。

a. 新聞、雑誌、書籍等の販売
(注)一般の書店、売店等の店頭に陳列され、誰でも、いつでも自由に内容をみて判断して購入できる状態にある場合。一方で、直接業者等に申し込まないと購入できないレポート等の販売等に当たっては、登録が必要となる場合があることに留意するものとする。

b. 投資分析ツール等のコンピュータソフトウェアの販売
(注)販売店による店頭販売や、ネットワークを経由したダウンロード販売等により、誰でも、いつでも自由にコンピュータソフトウェアの投資分析アルゴリズム・その他機能等から判断して、当該ソフトウェアを購入できる状態にある場合。一方で、当該ソフトウェアの利用に当たり、販売業者等から継続的に投資情報等に係るデータ・その他サポート等の提供を受ける必要がある場合には、登録が必要となる場合があることに留意するものとする。

c. 金融商品の価値等について助言する行為
(注)有価証券以外の金融商品について、単にその価値やオプションの対価の額、指標の動向について助言し、その分析に基づく投資判断についての助言を行っていない場合、又は報酬を支払うことを約する契約を締結していない場合には、当該行為は投資助言業には該当しない。